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サツキメイ
愛知万博プロジェクト「となりのトトロ」の中に出てくる家
「映画の中の建物をそのまま建てる」のではなく、
「当時(昭和初期)の建物を再現しよう」というコンセプトからスタート
想像を絶する壮大な建築物となった
所在地 愛知県
工 法 伝統工法 木造軸組二階建
竣 工 2005年3月
玄関アプローチ

和風の建物に赤い鉄板屋根が印象的な外観。
このような洋館付きの建物は、明治から昭和初期にハイカラな家として建てられました。
現在も杉並区周辺のお屋敷に残っています。
雪の中

大工さんが撮った公開直前の雪景色。
これは工事関係者しか持っていない貴重な写真です。
和室

サツキちゃんの机。
当時の本やランドセルが置いてある。障子や襖も当時のデザインを参考にして、備品も当時の物を集めている。
風呂

鋳物で作られた浴槽は長州風呂と呼ばれ、昭和初期には既にこのようなタイル貼り浴槽を造っていた家があった。残念ながら現在はリフォームされている。この風呂はもちろん実際に使用でき、我々も入りました。
台所

こちらも実際に使用できる釜戸や井戸ポンプ。窓のガラスや照明、家財道具も全て当時の物。このかまどで炊いたご飯はとても美味しかったです。
台所より風呂場を見る

この部分は、映画を出来る限り忠実に再現。サツキが入っていた焚口も造ってあり、子供が潜るぐらいの深さがある。木で出来た無双窓が見えるが、ここから竹の筒をさし、ポンプの口につなげて水を供給。角度には苦労しました。
お父さんの書斎

考古学者であるお父さんの部屋は、当時の本や標本で溢れている。出窓にも当時のステンドグラスをイメージして作られたであろう窓が入っている。大工さんが洋間として仕上げることに苦労しました。
二階

公開されなかった二階。壁の板には、穴が開いていて指を入れると黒くなる。(真っ黒クロスケの仕業) これはあまり知られていない仕掛けである。サツキちゃんが開ける窓は、当時の収まりを再現するのに明治村の建物を参考にしました。
井戸小屋

映画にも出てきた井戸と井戸小屋。井戸ポンプを動かすと、ちゃんと水が出る。このポンプは昭和初期から形が変わらず、今も造られていることを確認して、工場まで出向き作成してもらいました。
月あかり

現場の帰り道、とても綺麗な満月。今となっては良い思い出だが、「まむし注意」と書かれた道を出口まで帰って行くのは怖かったです。